子どもの絵手紙の見方、間違った見方をしていませんか?
この記事は子供に教える場合の記事です。大人にも共通することがあるので役立つと思います。
1.絵手紙を読み取るための基本姿勢とは。
1)作品から少し離れてみる。
近くでは分からないことが、離れて全体を見ると形や色彩などの全体を見ていきましょう。
全体をみるということは、近く見たときとは違った良さが見えてきます。
さらに、言葉が書かれているので、より感情表現が豊かになります。
2)良い点をしっかり、読み取る。
良い点を読み取るには子供一人ひとりをある程度知らなければなりません。
初めに一人ひとりの名前を呼び、顔を見て確認します。
元気の程度を、3・2・1と数字でランク付けすることもあります。
性格や健康状態、疲れ具合、話を聞く姿勢を観察します。
書いている子供の立場を理解し、共感したいという「視点で見る」ものです。
見る側に、邪心や曇りがないように見ようとします。
それは始まる前の黙想段階で、その力を祈り求めることから始まります。
3)その子供は、発達過程のどの段階にありますか?
なぐり書き期から、形を書く期、図を書く期、少し写実的に書く期、
大いに写実的に書く期と成長していきます。
大人もこの段階を踏むようです。
4)色や形の造形美。色の使い方、希望の色が出せているかなど。
5)言葉の書き方。いきなり書いて消そうとする子供が多い。
どんな言葉を書きたいか、半紙などに下書きさせる。
自分でそれを見て、直すところを探させる。
場合によっては、~でもいいかな?どう思う?とヒントを与えてみる。
2.子供の絵手紙の良い点の読み取り方。
1)良い点を見つけるのは比較的簡単です。
褒める相手は、書いた子供なのか、子供たち全体なのか、褒める相手を意識しましょう。
場合によっては、子供とその親を褒める場合もあります。
細かな点を省略しますが、次のことを熟考してみて下さい。
描写力、自由にのびのびしている、主題、着想、構成、
言葉の素直さ、器用に丁寧に書いている、全体としてほほえましい。
楽しい雰囲気がある。
2)何を、いつ、どのように褒めるか。
講師の話を聞いて、その話に沿った書き方を褒める。
その子供らしい表現を褒める。
書こうとする姿勢、書く前に考える姿勢、など過程を褒める。
書いている最中に褒めるか、書き終わった段階で褒める。
できるだけ、みんなの前で、どの点が良いのか具体的に褒める。
3.絵手紙が嫌いになることをお友達にも言わないこと。
親も、先生も、子供たちにも注意すべきことがあります。
注意事項として、初めと最後に言うのでもいいでしょう。
1)他の人の作品を、上手や下手と言わない。そういう評価方法は無い。
ノビノビと書いていきましょうと言い合いましょう。
2)とかく、比べてしまう悪いくせがあります。
先生も、親も比べられたくありません。子供同士も比べる基準はありません。
3)写実的な絵が上手いと思わせないこと。
この考え方が非常に大切ですが、いつのまにか周りの影響を受けて変わっていきます。
4)他の絵や言葉を、おかしいというのではなく、「なぜそう書いたのか、その理由がある」という考え方をするように励ます。
5)のびのびと書いていても、写実的な表現がされていないとき、
ふさわしい言葉が書かれていないときに、単に書く機会が少ないからと考えましょう。
これから、伸びる、変化するはずと考える。
これから、絵手紙が嫌いになるか、好きになるか。
好きになることが、成功で嫌いになれば失敗。これからの取り組み次第です。
このことも伝わると良いです。
6)子供が絵手紙を否定されて感じることの痛手は大きい。
絵手紙が下手だとして否定されたとは思わないで、「自分が認めてもらえていない」と受け止めます。
親に言われれば、「親に愛されていない」と感じてしまいます。
将来のためのアドバイスだと受け止める子供は皆無です。
親も先生も「間違った認識の方」がいます。
先生や親にも、一緒に書いてもらった方が「必死になりながらも、真剣で」良い効果がありました。
自分の立場で考えられたようです。